Cabaret 15th Anniversary Party Feat. Daniel Bell 10 Hours, Isherwood and Jun Kitamura

  • 代官山Unit/Saloonを拠点とするパーティCabaretが今年で15年目を迎え、初となるアニバーサリーパーティーを開催する。 So Inagawa、Sackrai、Keisuke Kondo、Yone-ko、Dj Masda、Kabuto、Kazuki Furumiの歴代レジデントが、00 年代初頭に勃興してきたMinimal Houseシーンに呼応する形でDaniel Bell、Cassy、Ata、Steve O'sullivan、Cabanne、Michael Mayer、Farben a.k.a Jan Jelinek、Barbara Preisinger、Pole、Jan Krueger、Vera、Eli Verveine、Binh、Kai、Aujiなどのアーティストを招集。移ろいの激しい日本のTechno、Houseシーンの中でも一貫したスタンスとクオリティを保ち続けてきた。13年にはレーベルとしての活動も開始、創立メンバーであるSo Inagawaが手がけたLogo Queen EP、Sensibilia EPは世界的な注目を集めた。 今回、記念すべき15周年アニバーサリーパーティのゲストとして、10年連続の出演に際し、自らの希望で10時間セットを披露する不動のグルーブマスターDaniel Bell、Lize RecordsからリリースしたThe Situationist EPによりMinimal Houseリスナーから注目を集めDJとしてもイギリスの新世代として頭角を現した気鋭Isherwood、90年代から東京で活動を重ね主宰するレーベルCapriciousからリリースされたOutergazeシリーズの再発も話題となったJun Kitamuraの3名を迎える。 Daniel Bell (Accelerate / 7th city / ELEVATE) 90年代から現代まで続くミニマルハウス/テクノというタームを語る上で、決して避けて通ることができない唯一無二のイノヴェーターにして孤高のグルーヴマスター。 デトロイト出身のDaniel Bellは90年代初期にDBX名義を名乗り、Richie HawtinとのプロジェクトCybersonikでシーンに登場。1992年に自身のレーベルACCELERATEを立ち上げて以降は極端なまでにストリップ・ダウンした最小限の音と構成で最大限のファンクとグルーヴを生み出すという独自のスタイルを確立する。ACCELERATEの初期作品群において展開されたその実験は1994年にリリースされた [Losing Control] でついにひとつの結実を見る。 シンプルきわまりない4/4ビーツにフィルター処理されたDaniel自身のヴォイスを延々と重ねたこの作品は、当時のヨーロッパにも絶大な影響を与え、現代ではごく当たり前となった「レコードを曲としてではなくミックスのためのパーツ/ツールとして扱う」という基本的なアイデアのルーツは、間違いなくこの [Losing Control] がひとつの端緒になっているはずだ。また、[Losing Control] の強烈なインパクトの陰に隠れがちではあるが、ELEVATE(Theo ParrishとDanielが共同運営していたハウス・レーベル)からリリースしていたKB Project名義での [The Symphony (Can You Feel It)] などもまたサンプリング・ベースのハウスグルーヴをひとつ先の次元に押し進めたイノヴェイティブな名トラックとして今も根強く支持されつづけている。 Daniel BellというDJにおける突出した資質を敢えてひとつ挙げるとすれば、(逆説的な物言いになってしまうが)その異例とも言えるほど自我を抑制したプレイスタイルだ。もちろん、それは自身の持つ技巧とグルーヴに対して絶対的な自信があるからこそなせるものなのだろうが、それにしても彼のDJにおけるエゴという要素の不在には毎回のように驚かされる。おそらく、彼にとっては自身の存在を声高にアピールするよりも、その場(パーティ)における固有のムードをどのようにキープし、その場をどのような選曲とグルーヴで満たしつづけていくかということについてフォーカスするほうが遥かに大事なのだろう。そうでなければ、あのDaniel独特の「グルーヴそのもの」が主体となって時間が流れ続ける、魔法のようなDJは説明がつかない。 じつはこうしたスタイルは、本来のハウスDJ然とした忠実なアプローチに過ぎないという見方もできるのだけれど、どうやら彼はそこだけには留まらないものも持ち合わせている。とくにロングセットでのDanielのDJを体験するとよくわかるはずだが、ハウスマナーでひたすら滑らかに紡がれていくグルーヴを追っていくと、そのジェントルでスムーズな表面下にうごめく狂気すら孕んだワイルドななにかが次第に湧き出てくる。この名状しがたい感覚こそ、Daniel BellというDJ/トラックメイカーの核心にあるものなのかもしれない。 Isherwood (Lize Records) イギリス、ヴィガン出身のプロデューサー・DJ。 同郷の印象派・表現主義の画家"James Lawrence Isherwood"にちなんでIsherwoodを名乗り活動するこの若者は、彼の故郷にあるノーザンソウルを産んだことで知られるクラブWigan Casinoでのモッズ・ムーブメント、Bob James、Martha Wade、Brian Eno、Esther Bryde、DJ Harvey、Roy Ayers、Dave Mancuso等から強い影響を受け、ヴァイナルへの深い愛情を持つに至った。Isherwoodによる綿密に構築されたトラックやアレンジは、その質感や音像において現在拠点としているマンチェスター の憂鬱な雰囲気に根ざしたスモーキーでロウファイな感触に溢れている。2013年Lize Recordsよりデビュー・シングル「The Situationist EP」、2014年にはGrow VinylよりリリースされたBenjamin FehrのEPにリミックスにおいて彼の音楽に対するアヴァンギャルド的思考、エクスペリメンタルな精神に触れることができる。 Jun Kitamura (Capricious Records) Jun Kitamura 1997年にレーベルCapriciousを立ち上げ、自身を含む国内アーチストの作品をリリース。03年には、1996年から主催していたパーティーと 同名のレーベルoutergazeをスタート。2011年にはリエディットを中心とした匿名レーベルを始動。1998年と2000年にリリースした2枚の シングル「outergaze」と「outergaze 2」 から一曲ずつをコンパイルした12インチが2014年にEFD Classicsから再発される。現在は、オンラインレコードショップCapricious Recordsを運営。
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      10 years ago
    • 料金
      Adv 2500 / with Flyer 3000 / Door / 3500
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