8月といえば子供の頃の夏休み、フェスティバルに行って草むらを転げ回ったり、太陽の下で友達と遊んだりしてテントで眠る…そんな経験をした人もいるかもしれない。が、その当時、テクノに合わせてお尻を振っていたというなら感心だ。

10. Field Day
8月6日開催
Victoria Park
ロンドン、イギリス

実際、Field Dayが開催された当初2度目はないという見解だったが、何と今回で5回目になる。2007年からはじまった今回のフェスティバルは、粗末なサウンドと組織編成により、オーディエンスの多くに不満だけが残る結果となった。しかし、年々質も向上し、今ではイギリス都市部でも主要となるフェスティバルにまで昇りつめたのだ。
見捨てられたイベントにならなかった理由の一つに、豪華なラインナップが挙げられる。ヒップスター、変人、ブログの人気者、お目の高いポップやお金の飛び交うようなアーティストが毎年Victoria Park（ビクトリア公園）に集められ、複数のステージやテントでパフォーマンスをするのだ。今年のハイライトはバリエーションも豊かで、エレクトニックミュージック部門では、 Matthew Dear, James Blake, Carl Craig presents 69, Actress, Pearson Sound そして Four Tet vs James Holdenが出演予定だ。

RA pick: Carl Craigプレゼンツ69。彼のMovementでのデビューライブセットの模様は、 "moving." でチェック可能だ。

09. Sonne Mond Sterne
8月12 -14日開催
Bleilochtalsperre
サールバーグ, ドイツ
Day 1 | Day 2 | Day 3

15回目となる今回も、ボリューム感たっぷりの音がBleilochtaへ届く。 Moby, The Chemical Brothersそして Swedish House Mafiaは今年のメインステージの主なラインナップ。加えてCarl Cox, Chris Liebing, Miss Kitten, Ellen Allienもサーカスアリーナに登場予定だ。この他に6つものステージと一つのボートが設置され、Cocoonや Freude am Tanzen、エレクトロの Dusted Decks、それに加え今回が初参加となるベルリンのBar 25といったレーベルが登場するなどして、ドラムンベース、ブレイク、ニッチな4つ打ち系のサウンドを保証してくれる。

RA pick:日曜日に開催されるSonne Mond Sterneのボートパーティーでは、Mathias Kaden, Hometrainer そしてAcid Pauliが登場。船酔いする時間などなさそうだ。

08. South West Four
8月27 - 28 日開催
Clapham Common
ロンドン、イギリス
Day 1 | Day 2

このimageを見てもわかるように、South West Fourは、女の子たちが男の肩に乗らずにはいられないくらいの楽しい経験ができそうだ。ロンドンで開催される最も大きいサマーフェスティバルの一つで、色々なイベントが飛びかうイギリスのバンクホリディの時期に開催され、今年で7年目になる。今回もレイブ好きにはタマラナイラインナップを引き連れてClapham Commonにやってくる。 South West Fourおなじみの Digweed や Sashaは勿論のこと、Ministry of SoundとWe Loveがそれぞれショーケースをでっかく披露する。土曜日にはベッドライナーとしてUnderworldが、エクスクルーシヴでロンドンに登場、そしてSven Vath, Loco Diceを含む Cocoonクルー、 Tiefschwarz に、Ovumのオーナー Josh Winkもきっちりおさえている。日曜日のメインステージは、 Union、そして Pendulum, Magnetic Man, UK ラッパー Wretch 32など共にベースミュージックで盛り上げる一方、Richie Hawtin, Modeselektor, Andy C, Joker そして Simian Mobile Discoがテクノサウンドで対抗する。

RA pick:テクノファンなら、日曜日にDrumcodeアリーナで行われるAdam Beyer主催のレーベルショーケースに行くことをオススメする。

07. Øyafestival
８月10 -13日開催
Medieval Park
オスロ, ノルウェイ
Day 1 | Day 2 | Day 3 | Day 4

去年の Øyafestivalのハイライトといえば、現代美術館での Brandt Brauer Frickmによるクラシックパーカッショニストとバレリーナ達とのパフォーマンスだ。今年はというと、 Pantha Du Princeとノルウェーの作曲家 Lars Petter Hagenが、プロジェクト The Bell Laboratoryを公に披露する。オーケストラ調の64もの巨大なベルは見所満載だ。
Øyafestivalフェスティバルはインテリ系が好みそうなものだが、ファインポップアートとアンダーグラウンドが上手く混ざり合っている。今年のラインナップには、 Noahや Whale、Guided By Voicesなどといったインディー系バンドが並んでいる。大御所 Kanye West や Pulpも登場する一方、同じステージに Matthew Dear, James Blakeそして Hercules & Love Affairも出演予定だ。 The Øyaのクラブナイトは、オスローの街中に30ものベニューで開催される予定だが、エコにも優しいステージといえば、湖畔で開催される Medieval Parkだろう。４つのステージを泳いで回ることもできるのだ。

RA pick:Aphex Twinの良い意味で期待を裏切りながらも、期待にも沿ってくれるセットに期待。

06. Stop Making Sense Festival
8月12 -14日開催
The Garden
ペトランス, クロアチア

1970年にオープンしたPinijaがこれほどまでにも賑わうホテルになったのはごく最近のことだ。クロアチアはヨーロッパのミュージックフェスティバルの新しい聖地にもなっている。Stop Making Senseチームがサマーシーズンのイベントを休止する頃には、Garden, Electric Elephant, Soundwave, Suncebeatというビックフェスティバルをはじめ、特にペロランス周辺は夏になると大変な騒ぎ様だ。だが、新しく始まるStop Making Sense Fesivalではクロスオーバーなメンバーが軒を並べる他、Need2Soul, secretsundaze, Benji BのDeviation, そしてTrouble Vision といったロンドンナイトに飽きてしまったパーティーが勢揃いする。今年は、クラブやアウトドアステージ、ボートパーティーなどでおなじみの Optimoや Keith Worthy、初登場の Martyn、そして Jerome Sydenhamなどを引き連れる。ニューヨークの伝説的サンデーアフターヌーン・パーティー Body & Soulも登場だ。

RA pick:メインステージでFrancois Kがサンデーアフターヌーンの十八番"Time & Space"をかけてくれることを期待しよう。

05. Flow Festival
8月12 -14日開催
Suvilahti Power Plant
ヘルシンキ, フィンランド
Day 1 | Day 2 | Day 3

エレクトロニックミュージック界のワールドフェスティバル素晴らしい所は、あの物質的体験を越えた「あの」感覚だ。フィンランドのFlow Festivalを例に見てみよう。ヘルシンキに立ち、歴史的にも有名な発電所に何千もの音楽好きな人達に囲まれる自分。2007年から始まったFlow Festivalの今年のラインナップは、地元と国外のアーティストがうまくブレンドされたものだ。 Kanye West と Q-Tipをヘッドライナーに、Röyksopp, Ariel Pink, Empire of the Sun, Sly & Robbie そして The Human Leagueがフェスティバルをクロスオーバーな世界へと持って行く。念入りに組み込まれたであろうラインナップには、アンダーグラウンド系のアーティスト Matthew Dear, Ben Klock, Marcel Dettmann, Oni Ayhun, DJ Koze, Pearson Sound そして Danny Krivitがフィンランドの首都に勢揃いする。

RA pick:: KlockそしてDettmannと共演予定のKanyeが、ベルリンと言えばのスポット Berghainでどんなセットを展開するのか期待。

04. Voltt Loves Summer
8月27日開催
NDSM Docklands
アムステルダム, オランダ

多様性の高さが功を奏して、Volt Lover Summerは前回同様にリスト入り。何人ものアーティストが、13時間ひっきりなしにパフォーマンスを行う。NDSM Docklandsで開かれ、今年で5年目となる5000人規模の Voltは、アムステルダムでも「最も満足のいくフェスティバル」と評判だ。今年のラインナップは、ハウス、ダブステップそしてテクノ系に主軸が置かれて、メインステージではMagdaとLoco Dice、DJ PeteとVainquer、ActressとScubaがそれぞれダブ、テクノを織り交ぜたプレイを披露する予定だ。

RA pick: 最近乗りに乗っているDJ Koze、彼の特異なプレイに注目したい。

03. KaZantip
7月30 - 8月27日開催
Kazantip Republik
クリミア, ウクライナ

最高なフェスティバルを企画するにあたって、企画・運営内容を曖昧にすることは御法度だと思う人も多いかもしれない。しかし KaZantipの場合、それを隠すことでフェスティバル自体をより一層、興味を引きつけるものにしているのだ。イベント関連のPRの人が「KaXantipってどういうものですか？」と訊く。彼らが一番始めに言う答えは、コレはフェスティバルではありません、との事だ。そしてここでの‘彼ら’とは KaZantip Republic の代表の事で、返答の内容よりもさらに疑問を抱く。更にこのフェスティバルのプロモーションビデオでは、とにかく訳の分からないことを呟いている。オーガナイザーは直前までプログラムを隠しておくつもりのようだ。今言えることは、このフェスティバルが一ヶ月という長いスパンで続くこと、そしてウクライナはクリメアのブラックシーコースとで行われ、誰に聴いてもすごく楽しい時間を過ごせることぐらいだ。

RA pick: 謎の方針でオーガナイザーの言う通り、当日になるまで秘密にしておこう。

02. Nachtdigital
8月5 - 7日開催
Bungalowdorf Olganitz
オルガニッツ, ドイツ

Nachtdigitalのチケットをゲット出来た3000人の一人でないのならば、この先読まない方がいいかもしれない。もしくは、悔しさを抑えながら読む事をオススメする。14年という歴史の中、ドレスデンでのフェスの特別なところと言えば、居心地の良さだ。泥まみれの後テントに戻りたくない人たちへは（キャビン付きの宿泊設備）、迷路のようなフェスの大きさに嫌々した人たちには（ホリディパークでの開催）、好きなアーティストが同じ時間に重なってあたふたしてしまう人たちにとっては（ステージ数はわずか２つ）、人間的な暖かさを必要とする人たちへは（お水が飲み放題）となっている。ラインナップもフェス同様に小規模であるが、パーフェクトに形成されている。 IsoleeをフィーチャリングしたDialによるショーケース、Fairmont、Gold Pandaのドリーミーなサウンド、ベースをきかした IkonikaとShackleton、タフなサウンドの ShedとDasha Rushそして、当日期待したい Monkey MafiaとRobag Wruhmeも同じ時間ではあるものの登場だ。 Wighnomyの再結成が匂うなぁ？

RA pick: Kassem Mosseの引き込まれるようなセットに注目したい。

01. Burning Man
8月29- 9月5日開催
Black Rock City
ナバダ、アメリカ
Duke Shin.
Marco Walker & Rae Rae.
もはやこれについて語ることはないだろう。