サウンドやアンプについて実際どの程度知っているだろうか？　サウンドエンジニアリングに深く関わっている人でなければ、大して知らないというのが本音だ。そしてこれがきっかけでRed Bull Music Academy's world tourがケープタウンを訪れた時のコンセプトが胸に響いたのだ。は今回「数日でサウンドシステムを作り、そのサウンドシステムで週末にパーティーをする」というコンセプトを掲げていた。全面的に協力したSun Pro-Audioに所属するClint Sengerは、「工程は楽しいだけじゃなかった」と振り返り、通常8週間かかる工程を3週間で仕上げたことについて、「少しパニックだったよね」と笑って答えてくれた。彼らは全システムを起動する数分前にも最後の調整を加えていた

彼らが作業をしている期間、アーティスト、プロモーター、一般の観客などが見学していたのだが、これは仕事として考えると少し珍しい光景だった。「コイルを巻いて、サーキットボードを組み立てたりしながらパッシブ・クロスオーバーについて話したり、アナログとデジタルの差について説明したりした。ナイトクラブが抱えている問題は、彼らがサウンドシステムよりソファにお金を使うことだと思う。でも少しずつ状況は変わってきているように感じるね」とClintは締めくくっている。