10. International Music Summit
5月20日 - 5月22日
Hard Rock Hotel
イビサ、スペイン

IMSはここ数年で拡大した。最初はLAに、そして2014年にはシンガポールへの進出を果たした。しかしIMSが最大の盛り上がりを見せるのは、この業界イベントの生誕の地、イビサである。Consolidation. Co-Operation. Curation.（強化。協力。キュレーション。）をテーマに掲げた2015年のカンファレンスは、プラヤ・デン・ボッサにある豪華絢爛なHard Rock Hotelを会場とし、例年同様パネルディスカッションやワークショップ、公開インタビューなどが行われる。スピーカーの全リストはまだ発表されていないものの、現時点でCarl Craig、Mike Banks、そしてイギリス出身の著名音楽プロデューサーTrevor Hornらの参加が決定している。ネットワークづくりを終えた後は、Dalt Vilaでハウス、テクノ、ドラムンベースを楽しもう。こちらでは、二晩に渡りSven Väth、Solomun、Luciano、Rudimentalらが出演する予定だ。

RA Pick: イビサタウンや港の美しい景色を背にしたDalt Vilaは、Svenパパのドカンとしたテクノと相性バッチリだろう。

09. Together
5月10日 - 5月16日
Various Venues
ボストン、USA

クラビングの目的地としてボストンが挙げられることはあまりないかもしれないが、だからこそTogetherはスペシャルなイベントなのだ。このフェスティバルでは、ボストンのプロモーター達が素晴らしい音楽で溢れた1週間の為に集結し、DVS1、Scuba、Mano Le Tough、Andy Stottといったアーティスト達を、ごくこじんまりとしたヴェニューにブッキングする（そして、地元のクラウド達はこういった機会に飢えている）。日中のプログラムには、Abletonのワークショップや、地元のエレクトロニックミュージックスクールMmmmaven主催のイベント等があるほか、夜になると街中のクラブやバーで繰り広げられる様々なパーティーやパフォーマンスの為にTogetherのファン達が外に繰り出す。

RA Pick: Soul Clapがホームでプレイする時はいつだって最高だ。

08. Love Saves The Day
5月23日 - 5月24日
Eastville Park
ブリストル、UK

2015年で4回目の開催となるLove Saves The Dayは、以前よりも規模の大きい、ブリストルのEastfield Parkへと会場を移す。2日間のラインナップも、それに応じて増強している。テクノ、ハウスがメインとなるフェスティバルには、Aリストの面々（Tale Of Us、Ame、Jackmaster、Four Tet、Erol Alkan）から、ヘッズ寄りのアクト（Floating Points、John Barera、Soundstream）、そして地元のヒーロー達（Hodge、Julio Bashmore、Shanti Celeste）までが集結。大観衆の中Jessie Wareを聴くもよし、グライムの重鎮Wiley、SkeptaやStormzyでストレス発散するのもよし。その他にも期待のアクトが数多く出演する。

RA pick: 土曜日はShanti Celesteがブチかましてくれるだろう。

07. Rainbow Disco Club
5月2日 - 5月4日
東伊豆クロスカントリーコース
静岡県、日本

Rainbow Disco Clubはどんどん成長している。昨年までは、東京湾岸での1日のみのイベントであったRDCだが、今年は海や温泉に囲まれた東伊豆を舞台に、3日間に渡るキャンピング・フェスティバルとして開催される。フォーマットこそ変わったものの、彼らの重点が思わず腰を揺らしてしまうようなアンダーグラウドミュージックに置かれていることに変わりはない。現時点で発表されているラインナップの中でも、注目したいのはDJ Nobu、Todd Terje、Tim Sweeney、John Talabot、そしてMathew Jonson、The Mole、Danuel Tate、Tyger DhulaによるユニットModern Deep Left Quarterだ。

RA pick: ラインナップの中には、XDBというダークホースもいる。

06. Southport Weekender
5月8日 - 5月10日
Butlins Resort
マインヘッド、UK

Southport Weekenderは今年で最後の開催となる。過去29年間に渡り51回のイベントをホストしてきた同フェスティバルは、英国のダンスミュージックシーンの柱石として、ソウルフルなディスコやハウスのホームとして、そして国内で最もフレンドリーなパーティーのうちの1つとして存在し続けた。しかしオーガナイザー陣はフェスの休止を決定し、「断腸の思い」だったとコメントしているが、開催の数ヶ月前にこの事実を発表したことによって、フェスは賑やかな終わりを迎えることができそうだ。ラインナップは別れに相応しく、Masters At Work、Kings Of House（Louie Vega、David Morales、Tony Humphries）、Kerri Chandler、Marcellus Pittman、Black Coffeeを始めとする豪華面々が出演する。ダンスフロアで涙を流す人も、きっと少なくないはずだ。

RA pick: Connoisseurs CornerでSadar Baharを聴けるのは、今回が最後となりそうだ。

05. Lente Kabinet
5月30日
Het Twiske
アムステルダム、オランダ

Dekmantelは、今やアムステルダムにおけるアンダーグラウンドダンスミュージックの最重要組織だと言えよう。彼らが毎年ドイツの首都近郊で開催しているオープンエアイベントLente Kabinetは、このサイズのイベントにしては非常に濃い内容だ。今年のヘッドライナーを務めるのはNicolas JaarとMoodymannの2組。また、シーンの中でも最も信頼のおける魅力的なセレクター陣として、Roman Flügel、Gerd Janson、Midland、Levon Vincent、The Black Madonnaが登場するほか、Pender Street Steppers、Lena Willikens、Palms Tracksといったアップカマーも参加する。更に、Dollkraut、Tako、Young Marcoら地元オランダの強者達の出演も決定している。

RA pick: Ben UFOとJoy OrbisonによるB2Bセットは、まず間違いない。

04. Primavera Sound
5月27日 - 6月1日
Parc Del Forum
バルセロナ、スペイン

Primavera Soundがあるというだけで、夏のバルセロナは音楽ファンにとって最高の時期だ。彼らは過去何年にも渡り、インディーロックからヒップホップ、DJ、エレクトロニックライブアクトといったあらゆるジャンルの中で、その時々のカッティングエッジなアーティストを招聘してきた。ラインナップに目を通すと、ギターメインのアクトが多い中、エレクトロニック勢も輝きを放っていることに気付くだろう。Underworld、Roman Flügel、The Juan Maclean、Caribou、そして地元バルセロナのHivern DiscsからはMarc Piñolが参加する。また、FKA twigsやThe KVBなど、ダンスミュージックとは少し違うが素晴らしい音楽も充実している。

RA pick: インダストリアルのレジェンドEinstürzende Neubautenが、忘れがたいパフォーマンスを披露してくれるはずだ。

03. Mutek
5月27日 - 6月1日
Various Venues
モントリオール、カナダ

Mutekは、シンプルに、全てのことをきちんとこなしている数少ないフェスティバルのうちの1つだ。ラインナップは極めて慎重に組まれており、強力なインターナショナルアクトでクラウドを誘惑しながらも、期待の新人や地元のアーティストを紹介する。演出、特に各イベントを彩るヴィジュアルもまた注目ポイントだ。そして、おそらく最も重要なのは、このフェスティバルがエレクトロニックミュージックの一番クリエイティブな面を強調し、パーティーではなくパフォーマンスを重視したライブアクトに特化しているという点だ。だが、もっとシンプルなレベルで話をすると、春のモントリオールを訪れ、Andy Stott、Rrose、Dasha Rush、Mika Vainio、Steffiを始めとする膨大な数のアーティストを見るーそれだけで、素晴らしい5日間を過ごせる事が明らかではないか。

RA pick: Cobblestone Jazz以上にこのフェスティバルに適したアーティストは数少ない。

02. Coachella
5月13日 - 5月17日
Various Venues
リヨン、フランス

音楽を差し置いて考えても、Nuits Sonoresは注目すべきフェスティバルだ。このイベントは、リヨンの素晴らしいロケーション（古い市場や、砂糖工場だった場所など）を舞台に、自治体の援助を受けて開催される。2015年、主催側は、デイタイムプログラムの指揮権を彼らのフェイバリットアーティストであるBen Klock、John Talabot、Jamie xxに譲渡した。そして3人はそれぞれ、Goldie、Shackleton、Barnt、Ninos Du Brasil、Lena Willikensといった興味深いアーティストを選出している。一方、街のあちこちのヴェニューで繰り広げられるナイトタイムのプログラムでは、Nils Frahm、Moodymann、Voices From The Lake、そしてNuits Sonoresではお馴染みのLaurent Garnierがパフォーマンスを披露する。

RA pick: Baris K率いるライブプロジェクトInsanlarが、ローヌ・アルプス地方に東方の空気を漂わせる。

01. Time Warp
5月23日 - 5月25日
Hart Plaza
デトロイト、USA

現在、エレクトロニックフェスティバルは世界中にありふれているが、Movementはいつになっても欠かす事のできない存在だ。デトロイトを代表するテクノイベントであるMovementに参加した者は、ただ単に楽しい時間を過ごせるというわけではない。この街が誇るカルチャーの伝統の1つを身を以て体験する事ができるのだ。Model 500やCarl CraigといったパイオニアからJay Danielら若手注目株まで、ローカルアクトが盛りだくさんのラインナップを見れば、それが事実であると分かるだろう。だが、誰がプレイしようと、あるいは彼らがどんなスタイルであろうと、Movementにおける全ての要素は同フェスティバルへの尊敬の念を孕んでいる。それこそが、Movementがエレクトロニックミュージックの年間カレンダーの中でも最も信頼できるイベントたる所以の1つなのだ。

RA Pick: モーターシティの影のヒーローMike Servitoが、巨大なステージでどんなことを見せてくれるかに期待だ。