今月初め、第4回目となるDekmantel Festivalが開催されたが、今回のフェスティバルはこのアムステルダム拠点のコレクティブにとって、過去最大の成果となっただろう。今年はアイ湾両岸の様々な会場で行われたパネルディスカッションとオープニングコンサートから始まり、メインイベントは街の外れにある森林公園アムステルダム・ボセと、ナイトクラブMelkwegにて開催された。同フェスティバルのラインナップ（現代を代表するDJとライブアクト、そしてシーンのパイオニアたち）は、ハウス、ディスコ、そしてテクノラバーたちにとって、魅力的なオプションである。だが、参加者にリピーターが多い真の理由は、会場全体に漂う、気取らない、自由な雰囲気だった。

Dekmantelが現在の人気を獲得できるようになるまでの話は、RAでも3年前にお伝えしている。コアメンバーであるThomas MartojoとCasper Tielrooijは、2007年頃からパーティーを主催し始めた。その2年後、彼らはレコードレーベルを立ち上げ、2013年にはDekmantel Festivalをスタートさせた。そしてそのプロジェクトはどれも、年を追うごとに大きく発展してきている。MartojoとTielrooijは現在、Dekmantel Festivalのほか、地元アムステルダムでもう少しひっそりと開催しているLente Kabinet、そして今年の9月1日にクロアチアで初開催されるSelectorsという、計3つのフェスティバルを手がけている。レーベルも順調で、メインのDekmantelのみならず、テクノにフォーカスしたUFO、更には前述のSelectorsと連動した、レコードディガーをフィーチャーしていくコンピレーションシリーズもスタートした。もはや、10周年を迎える来年は彼らがどんなことをしてくれるのか、気になって仕方がない人も少なくないだろう。

BicepとLena Willikensに続くHome Listeningシリーズ最新作で、我々はMartojoとTielrooijの2人に頼み、アムステルダムにあるTielrooijの自宅でささやかなパーティーを開いてもらった。今年のDekmantel Festivalの数ヶ月前に行われたセッションには、Guy Blanken（Makam）やYuri Boselie（Cinnaman）、Olf Van Elden（Interstellar Funk）といったオランダ人プロデューサーたちを含む、数人の友人たちが集まった。

デュオが1枚目に選んだのは、デン・ハーグのI-Fによる"Casablanca Sunrise"。その後に続いたレコードの数々はMartojoとTielrooijの音楽のパレットを明らかにし、彼らの個人的な好みは異なりながらも、お互いに相補っていることを示した。約2時間に渡り、我々はストーナーサイケ、Tom Disseveltによる初期エレクトロニックエクスペリメンタル、イタリア産シンセウェーブ、Autechreクラシック、シカゴハウス、ナイジェリア産ブギー、日本産シンセポップ、Dekmantelからリリース予定のトラック、そしてTielrooijが「僕が人生で買った中で最高のアフリカ音楽のうちの1つ」と説明する曲などを聴くことができた。

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フルセッションはこちらから

今回のDekmantelのリスニングセッションは、E&Sの小さなロータリーミキサーと、2台のターンテーブル、そしてツアー中に買い集めたという膨大な数のレコードが置かれた、Tielrooijのリビングルームで行われた。夕方に集まった参加者たちはディナーの後、TielrooijとMartojoによる選曲を楽しんだ。

Full tracklist /
01. I-F – Casablanca Sunrise
02. Urban Tribe – Insolitology
03. Spike – The Golden Eye
04. Tom Dissevelt & Kid Baltan – Visitor From Inner Space (Vibration)
05. ESG – U.F.O.
06. Jiskefet ‎– Tampert
07. Private Eyes - Mirror Image
08. Autechre – See On See
09. VENA – A Mortal Song In A Beautiful Sunday
10. Kutchi-Kutchi ‎– Não Morra De Ciúme
11. D.A.F. – Co Co Pino
12. Gyedu-Blay Ambolley - Sensation
13. Gyedu-Blay Ambolley - Adwoa Amissah
14. William S – I'll Never Let You Go
15. Kill That Roach - Miami
16. Mariah - Shinzō No Tobira
17. Makam – Seven Kings
18. Plaid – Lilith
19. Marco Sterk - Floating Inside A Cone
20. Yellow Magic Orchestra – 1000 Knives
21. Arthur Russell – That's Us/Wild Combination
22. Coil - Ostia (The Death of Pasolini)
23. Sumy – Going Insane

Gallery

Home listening

フォトグラファーのSophie Van Der Perreがリスニング・セッションの模様を一晩にわたって撮影した。