香川県高松市の高松中央商店街に、瓦町駅ビル方面から入って100メートルほど歩き、アーケードを出る形で左手の路地へ。中華料理屋や呉服屋が並ぶ中、黒一色のガラス扉で店を構えるノイズ喫茶iL（イル）はいかにも異質なオーラを路上に発している。店主、浜吉竜一（はまよし・りゅういち）は語る。

「店の立地は、一階の路面店でやろうと決めていました。アングラっぽいことを日の当たる所でやりたいな、と。雑居ビルの一室や地下に店を構えて『ノイズ喫茶』というのは、さも……という感じなので」

床から天井まで全面オフ・ブラックに塗られた内装、コンクリートと埃の混じった匂いのブルータリズム風の店の造りは、30人も入ればいっぱいのコンパクトな空間。扉にあしらわれた店のロゴ・マークは、Sex Pistols解散後のJohn Lydonが結成したポストパンク・バンドPublic Image Ltd.のパロディ––PiLのロゴからPを欠いた「iL」となっている。

「店は狭いですね、音もガツガツ出すと近隣のこともあって厳しいんで、イベントも23時前には終わりますね。ただその分、地方ではあまり知られてないないような音楽や実験的なこともやりやすい。大きめのイベントをやる時はもっとキャパのある他のクラブやライブハウスを借りてやる時もあります」

人工大理石のカウンターはCDラックを兼用しており、ニューウェイブ、エレクトロニカ、古典ロック～ポスト・ロック、ヒップホップ、現代音楽のコレクションがぎっしりと詰まっている……もちろんノイズ・ミュージックも。

住まいと音楽と、どのような遍歴を経て現在に至るのかを訊いた。

「（香川で過ごした）10代のころはロックを中心に聴いていました。というよりも、インターネットもなかったし、田舎にはロック雑誌くらいしか大した情報もなかった。僕が好きだったのはPrimal ScreamやTricky、Massive Attackとか。まわりで流行っていたのは普通にハイスタとかでした。Primal ScreamやTricky、Massive Attack聴いてたことが後にダブやルーツレゲエ、ダブステップ聴くようになるきっかけ」

ネットの普及もなく、情報源は『Rockin' On』などメジャーな音楽雑誌、CD屋の試聴機や店頭のポップに限られていた。

「19歳の時、服飾の専門学校に入学するために上京したのですが、タワレコやディスクユニオンの品揃えに衝撃を受けましたね。当時はネットも今ほど普及していなかったし、輸入盤のCDを買おうと思って地元のCDショップで取り寄せて貰っても、一カ月くらい待ってたのが、東京の店ではすぐに買えるので……毎日のように通っていました。そうする内に、エレクトロニカやヒップホップなど多様なジャンルを聴くようになりました。」

特にのめり込んだのはレゲエだと言う。

「70年代のルーツレゲエやダブが好きで、卒業旅行にジャマイカに行ったのですがジャマイカでも流行ってる曲はダンスホールやヒップホップでした。バスに乗ってたら、地元のジャマイカ人に”これかっこいいから聴け”とイヤホン渡されて、聴いてみたら50centでショックを受けました。まあ、今思えば、ジャマイカに行ったら地元の人はルーツレゲエやダブを今でも聴いててバリバリ流れてると思ってたのも、浅はかな差別意識ですよね。演歌好きで日本に来ても街で全然ながれてませんもん（笑）。それである時、自分が古い音源ばかり聴いて、新譜を聴いていない事に虚しさを感じて。新譜で面白い音楽を探し始めて、そこからノイズや音響系の作品を聴くようになりました。ノイズ喫茶と名乗ってるけど最初からバリバリのノイズオタクという訳ではないし、今でも違います。」

この頃、友人らと学生パーティを企画したり、またLee Perryのライブを観に行く等、クラブにも出入りするようになる。東京でのパーティ体験が現在の自分にどう影響されているか訊いた。

「香川に帰ってからイベントの企画をやるようになっても、東京で行ったクラブやイベントを香川でも再現したい、と言うよりは、もしもこんなイベントがあったら行きたい、という妄想。そもそも大して行ってないから再現も何もない（笑）。ただ、学校の友達とやっていたイベントは楽しかったですね。ゲストとかもいなくて、お客さんもDJも友達ばっかりだったけど、自分でフライヤーデザインして学校でこっそり500枚くらい印刷して怒られたり、マクドナルドのハンバーガー200個とか買ってきてクラブに積んで食べ放題とか、楽しんでもらおうといろいろアイディア出し合ってました。当時住んでた六畳一間風呂無しトイレ共同の僕のボロアパートにタンテとCDJがあったので、放課後に集まって練習するんだけど、クーラーもないからめちゃくちゃ暑いし、窓全開で爆音出してたし、今考えるとかなり迷惑で最低だけど楽しくてしょうがなかった。何故かイベント名も有って洞穴ナイト（笑）。その経験は今にも繋がっていると思います。」

その後、テレビ制作などの仕事を経て、2010年に香川に戻る。2011年の12月にノイズ喫茶iLをオープンさせるのだが、なぜ『ノイズ』なのか。

「もちろん、音楽としてのノイズ・ミュージックは好きですが、それよりは言葉や概念としての『ノイズ』に魅かれるんです。本来、ノイズというものは（メインの音に対して）邪魔なものだから、ノイズを意識的に聴くというのは、ノイズのノイズたる所以を殺していく作業になる、その矛盾が面白いなと思いました。店を始めるにあたって、電気関係の工事をしている時、電源からのノイズを減らすための作業をするんですけど、ノイズを聴く店をやるのにノイズを減らす工事をするっていう行為とか面白いなと。自分でも『ノイズ』って今でも何なのかわからないし、逆にいろんな解釈で、これもノイズだし、あれもノイズだという風に色々提示できる気がするんですよね。あるジャンルとジャンルの境界にあるヒリヒリしたものが『ノイズ』を生み出している気がして、それを表現したい、伝えたいと思っています」

ノイズ・「ミュージック」として成立した時点で、それはノイズ（雑音）ではなく音楽になり得る＝あらゆる音は音楽である、即ち「雑音」などという音は無い……というテーゼはJohn Cageからアンビエント・ミュージックから音響派に至るまで半世紀以上に渡って再生産されている。この「あらゆるものがノイズ（になり得る）」という雑多性はしかし、地方の音楽シーンにおける人材不足（DJ、アーティストはもちろん、お客さんも含まれる）に対して浜吉氏は、概念論ではなく、よりリアルな方法論として援用している。

「地方でパーティのジャンルをあまりに細分化していくと、お客さんが来ないと思うんですよ。例えばテクノだけでも、デトロイト・テクノとかミニマル・テクノとかいろいろあるけど、ミニマル・テクノだけのイベントをやろうとしても、都会とは違って厳しいと思う。だから自分がイベントをやる時も、ある程度ジャンルを固定せず企画しているけど、何でもアリのオールジャンルイベントだとは思っていません。ジャンルの違ういろいろな音楽性の人が出演していても、出演者の組み合わせやタイムテーブルの中に、DJの選曲のようにひとつの共通する流れやストーリーを考えて、自分なりのノイズを表現しているつもりです。」

過去のイベントのアーカイブから、メイン・ゲストを務めたアーティストの名前をさらっていこう。DNAのドラマーとして知られるIkue Mori、元EmeraldsのMark McGuireらのソロ・ライブや、灰野敬二、中村としまるとMartin Taxtのデュオ、勝井祐二 (ROVO) と高知在住のアーティストOperaのヴァイオリニスト・ツーマン、John Zornの弟子である吉田野乃子擁するPet Bottle Ningen、Utsu TapesのKohei NakagawaによるGuilty C.、大谷能生など広義のニューウェイヴ～ポスト・ロック～フリージャズ～実験音楽～ノイズのアーティストのライブ企画。

あるいはShhhhh、YPY、Kyoka、Mark Fell + NHK yx Koyxen、Microdiet、井上調 (SHIZKA)、Nyantora (a.k.a.中村弘二)、duenn、K-BOMBと言った、クラブ・カルチャーの文脈にいながらその領域を拡張し続ける挑戦的なDJ/プロデューサーらもiLにて、ないし浜吉氏による企画で香川でのライブを行なっている。ちなみにNyantora＋duennはiLでのライブと岡山ペパーランドで行われたイベント『Hardcore Ambience 086-087 Tour』でのライブ音源をアルバム『086-087 AREA』としてリリースしている（数字はそれぞれ岡山、香川の市外局番）。

と、名前を列挙するだけでも、いわゆるジャンルとしての「ノイズ・ミュージック」の文脈に拠らない、カオティックとある種の統一感が奇妙なバランスで同居するパーティ・デザインが見えてくるであろう。

「ゲストの組み合わせやパーティのコンセプトで勝負していますね。豪華ゲストが一同に、というようなパーティだと、東京の方が予算も多いですし、敵わない。それに、地方はパーティも少ないし、僕がやっているパーティを全て追ってもらうことも、そこまで難しくないと思うんですよ。パーティひとつひとつでなく、トータルで『流れ』を見せれるんじゃないかと。そういう意味では、地方であることでブランディングし易い面もあるんじゃないかと思います。」

自らが手掛けた一連のパーティで、特に印象に残っているのは、2013年の『瀬戸内雑音芸術祭』というイベントだと言う。

「5年前の『瀬戸内雑音芸術祭』は廃墟になっていたフェリー乗り場のレストランで開催したのですが、業者に頼む予算もないので、ステージの組み立てやサウンドシステムの設営も、自分と友達だけでやりました。暗幕を借りて会場の装飾にしたり、ステージをパレットとコンパネでつくったり。メイン・アクトに山本精一さん（ROVO／想い出波止場）と伊東篤宏さんに出演していただきました。お客さんも県内外からたくさん集まってくれて、手応えがありましたね。それまではイベントの企画も手探りで恐る恐るやっていたのですが、この日を境に自分は自分の考えでやっていこう、という自信が付きました。」

また、2016年の『Setouchi Beat Summit』も重要なパーティだ。SIMI LABのラッパー／DJのOMSBとHi'Spec、自らの心臓の鼓動でパフォーマンスする山川冬樹、メイン・アクトはこの二組だ。かたや神奈川のヒップホップ・クルー、かたや現代美術家である両者、異色の組み合わせのイベントだ。

「ブッキングについては、音楽的なジャンルよりも、なぜ自分がこの人を呼んでパーティをするのか？という点が大きいですね。自分はB-BOYという訳でもないし、普通にOMSBさん、Hi'Specさんのライブをピークタイムに持ってきて、地元からの出演者もヒップホップのDJやラッパーで固めたヒップホップ・パーティをやるならもっと相応しい人がいるだろうし。この時はHi’SpecさんOMSBさんの流れのまま、山川さんでB-BOYを踊らせたかったんです（笑）。自分がやる意味を見出せない限り、基本的に面倒くさがりだからパーティもやらないですね。人のイベントに遊びに行く方が気楽だし」

そして、パーティではもちろん、地元・香川に住むDJやアーティストも起用される。90年代から関西を主軸に、現在も全国のテクノ・イベントに出演するVJのNaoto Tsujita。モノクロの演出に徹底的にこだわった彼の美意識はDJ／アーティスト間でも評価が高く、DJ WADAやHiroshi Watanabeのビデオ・クリップの監督も務める。

Naoto Tsujita

また、Hideaki Takimotoも注目すべき存在である。90年代から渋谷インクスティック、オルガンバーなどでレギュラーDJを務めるベテランで、現在はインダストリアル～アブストラクトな音像のテクノやベースミュージックをミリ単位のシームレスさでミックスし、フロアーを溶解させる。

ほか、テクノ／エレクトロニカDJのPheme（YPYの高松ライブ企画を主催）、ヒップホップDJかつトラックメーカーの––トラックメーカーとしてはUKベースミュージック的な側面を見せる––DJ YO-KO (BLUEBERRY) や、自作楽器やテープコラージュを奏でる田中秀昌、Rhythm Jones (ex AFRA & INCREDIBLE BEATBOX BAND) などなど、いずれも香川在住ながら、単なる「地元枠」ではなく、誰もがパーティを構成する重要なアクトとしてパフォーマンスを行なっている。

「自分でもできる限り、地元のアーティストを後押ししていきたいですね。単なるゲストのもり立て役だとは思ってない。ちゃんとしたアーティストとして接したい。どうしても厳しくて、わずかな額しか出せない時もあるけど、なるべくギャラを払うように心がけています。それも、形式的には僕がアーティストに払う形になってるけど、実際は来てくれてるお客さんにお金を貰ってる訳ですよね。そういう外向きの視点を持てるかどうかで、地元アーティストの作品やライブの今後のクオリティや立ち振る舞いも違ってくるんじゃないかと思っています。」

県外・海外からのゲストをピークタイムに据えたイベント以外にも、地元アーティストのみで出演を固めたイベントも行なっている。その内のひとつが『DUB STUDY』と題された不定期で行われるライブ・イベントだ。四国を中心に活躍しているPAのシライセイジ氏を招き、地元アーティスト（トラックメイカー、楽器演奏者）のプレイに対して、PA卓でその場でディレイやエコーなどのエフェクトをかけていく、リアルタイム・ダブセッションと言った趣きの企画だ。

「地方でDJや音楽作ってる人って、そもそも少ないので、例えば自分のイベントに出てもらってる人でも、一週間と置かず別のイベントやクラブで見れたりするんですよね。短いスパンで同じ人のライブ観るのって、やる方も含めてなかなか難しいじゃないですか？でも、こういうやり方なら、お客さんにとっても、この人のライブは先週も観たけど、この日（DUB STUDY）はいつもとは違う音になるから今週も聴こうかな、という気になるかも知れないし。演奏する側も、いつもと違う視点を得られてフィードバックがあるかなと。」

さて、香川と言えば、同郷出身の著名なアーティストとしてDOMMUNEの宇川直宏氏の名が挙げられる。iLは「DOMMUNE THEATER KAGAWA」として、DOMMUNEのパブリック・ビューイングスポットとしての側面も持ち、平日の配信時は店内モニターにて視聴できる。

「東京に居た時は、普通に街歩いたりレコード屋通ったり、友達と話しているだけでもある程度音楽やカルチャーの情報が入ってきてたけど、こっち（香川）戻ってきて、普通に生活してたら本当に何の情報も入って来ないんですよね。それでこれはヤバいなと思って、遅ればせながら情報収集のためにSNS始めて、部屋でDOMMUNE観たりして。だから、店始めた時は自然と、平日はDOMMUNE流そうと決めました。昔、学校に行って昨日観たテレビの話をするみたいに、集まって同じものを観る場が必要だと思ってたのもあるので。DOMMUNEのDJも家で一人で聴いてたけど、特にダンスミュージックって、ヘッドホンや部屋の小さいスピーカーで聴いても良さが分かりづらいですから。やっぱり（大きな音で）お腹や皮膚を揺らして聴くものだと思うので。」

宇川氏とは、iLを開店してすぐ、知り合った。

「上京した時、自分は田舎生まれなのがコンプレックスあったけど、同じ県で生まれた宇川さんがあそこまで活躍してるということに、凄く自信とか可能性を貰えますね。店をオープンした時、DOMMUNE FUKUSHIMAがあったから、ノリでDOMMUNE THEATER KAGAWAって名乗ってたら、宇川さんがこちらに帰省した時、呑みに来てくれて、その時許可貰ったので一応オフィシャルです（笑）。普段、DOMMUNEや宇川さんと一緒に何かしてる訳ではないですが、自分でイベント企画考えてて迷った時に『こういうのやると宇川さんにダサいと言われるか？あるいはヤバいって言って貰えるか？』って言う風に脳内チェックの神の声みたいな感じです。ヤバいですよね（笑）」

店の経営、パーティの企画、ゲストへのギャラ──”お金”についてはどうか。

「何かをしていく上でお金って本当に大事だと思います。20代の頃は全然わからなかった。給料日前に口座にお金あると”ヤバい。早く遊びにいかないと”って思ってた。でもお金が一番になると違うかなと思うけど、二番目か三番目に考えてます。『こういうのが皆好きだからお客さんが集まるだろう』ではなく、『自分が好きなことにどうすればお客さんが集まるか？』という風に考えてます。完全に個人でやってるので、責任も自分一人で取れるし、フライヤーのデザインも自分でやるし、お客さんに自分のヴィジョンをそのまま伝える事ができるのは強みだと思います」

市場のライバルは、クラブやライブハウスなどの同業者ではなく『チェーン店の焼肉屋』だと言う。

「焼肉屋で、3000円食べ放題コースっていうのがあるじゃないですか。最近だとメニューも充実してるし、美味いし、友達と行ったら普通に楽しいですよね。例えば自分のやる音楽のパーティがチケット3000円だとして、焼肉食べ放題と同等かそれ以上に楽しんで貰いたいなと思いますね。焼肉屋はけっこう強大なライバルです（笑）」

香川・高松の「シーン」について訊いた。

「Uターンや移住者がここ数年で増えていて、東京や都会で活動していたアーティストが香川にもいて、もともと地元でやっていた人たちの刺激にもなり、全体的なレベルは上がってるんじゃないかと思います。ただ、地方のシーンみたいな言い方はメディアなどでよく聞くけど、それは違うかなと。東京に住んでいると全ての地方に独自のものがあるように考えるのかも知れないけど、それは幻想だと思います。もちろん、さっき言ったような流れもあるし、あまり知られていない良いアーティストもいますが……。有名なアーティストが高松に来て一日盛り上がっても、それはその人が凄かった訳で決して地元のシーンが盛り上がってる訳ではないと思うので。有名なアーティストが高松に来る事で、地元のアーティストの刺激になったり、レベルが上がったり、高松独自の音みたいなものがうまれて、それが発見されて外に出ていかないと意味がない。そういう意味では嫌な言い方だけど、有名なゲストを『利用』していきたいし、高松のアーティストにも利用していってもらいたいと思います」

実際、3.11──2011年の東日本大震災以降、Uターンや移住者は香川にも増えた。iLを立ち上げるきっかけの一つには3.11があったと言う。

「(3.11以前は) 働いて、お金が溜まったら海外に留学しようと思っていたのですが、地震が起きてから、もっと自分にベースみたいなものを作りたくなって。あの頃のスローガンで『がんばろう日本』ってありましたよね？あれがめちゃくちゃ気持ち悪くて。他人事みたいな言い方だし、主語誰だよ？みたいな。で、店を始めるに当たって、好きだったPublic Image Ltd.のロゴから、Public (大衆、国民) を抜いて残ったのがiL。Publicが無くなって残るのは個人ですよね。で、ロゴの下にhereと入れて、ここに居るのは個人、という意味を持たせています。やはり、主体的な個人が一番大事だし面白いと思っています。もちろんILL (ヤバい) というスラングともかかっていますが。ロゴ自体は思いつきで10分くらいで作ったけど、かなり気に入ってますね。」

最後に、香川で店を開き、また、パーティを続ける理由について訊いた。

「強いて言えば家賃が安い。東京で1ルームの部屋借りるくらいの感覚でお店ができる位で、それ以外はあまり意味はないです。特に地元大好きという訳でもないし、たまたまここで生まれて、たまたま今ここに住んでいるだけ。でも、せっかく今住んでいるので、自分たちの手で楽しくしていきたいと思ってますし、それが積み重なっていくことで、今住んでいる『ここ』が好きになっていくんじゃないかと思います」

すでに開店から現在7年目に入り、独自の「ノイズ」観は、香川・高松において更に深化していくようだ。また自らシルクスクリーンでプリントしているTシャツなどのオリジナルグッズも是非チェックしてみて欲しい。