2020年は何が素晴らしいクラブトラックを生み出しただろうか？3月以降、世界中の多くの人がナイトクラブに足を踏み入れていないとすると、それはおかしな質問かもしれない。しかし我々に分かっているのは、この12ヶ月間に我々が聴くことができる量以上の素晴らしいエレクトロニックミュージックの数々が生まれたということだ。ギグのない世界では、音楽を作り、シェアすることがアーティストたちにとって重要な生命線となり、多くのプロデューサーたちが目まぐるしいスピードでトラックを出した。クラブにとっては失われた一年となったかもしれないが、クラブミュージックはあらゆる形で生き続けた。

- Eris Drew
  Fluids Of Emotion
  Interdimensional Transmissions
  
  2月に“Fluids Of Emotion”がリリースされた時、Matt Unicombはレビュー中で「これは今年を代表するハウスレコードになるのではないか？」と問いかけた。Eris Drewのトラックはそのタイトルを強く主張するサイケデリックなブレイクビート・ハウスであり、彼女が昔のレイヴレコードを指先で素早くミックスすることで生まれるコントロールされたカオスと同じ感覚を持つ。跳ねるドラム、アップリフティングなチェンバロ、感傷的なヴォーカルサンプル。これら全てが、Drewのシグネチャーサウンドを定義づける愛と強烈な感情と共に込められている。「ダンスフロアを一つにするようなトラックだから、これがプレイされる時には自分もフロアにいられたらラッキーだと思う」とUnicombは語った。私たちのほとんどは、今もその機会を待っている。幸いにも、“Fluids Of Emotion”の魅力はレコードの中に閉じ込められた熱狂的な感覚のように、時代を超えていくように感じる。
  
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- Nazar
  Bunker feat. Shannen SP
  Hyperdub
  
  Nazarの鮮烈なデビューアルバム『Guerrilla』は、アンゴラ内戦について私たちに何かを教えてくれた。エレクトロニックミュージックが、政治や流血、世代を超えたトラウマといった複雑なテーマに、これほど生々しく説得力のある方法で取り組むのは稀である。ロンドン拠点のDJでありキュレーターであるShannen SPとの二度目のコラボレーションとなる“Bunker”は、1992年にアンゴラの首都ルアンダで起きた実話に触発された作品。当時Nazarの二人の姉は政府の暗殺部隊に見つからないよう、ホテルの部屋に立て籠もっていた。ヘリコプターのプロペラ音や銃声からは不安感が漂ってくる。砲撃を受けた2人のアーティストは、孤立したドローンの中でリリックを呟く。あれはドアをノックする音なのだろうか？全ての要素が、ゾッとするリスニングを作り上げている。しかし、それでもまた聴きたくなってしまうのだ。
  
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- Vytamin
  Outer Rim
  Terra Firma
  
  ダンスフロアが存在せず、ソーシャライジングが実質的に禁止されている時代に人生最大のボムをリリースするというのは、まるで悪夢のようだ。それだけでなく、そのトラックは一際フェスティバル仕様で、コズミックなシンセと太いブレイクビーツで構成されており、まさに人生を肯定するようなダンスフロアの瞬間のサウンドトラックなのだ。良い知らせなのは、“Outer Rim”がすぐに棚上げされることはなさそうだということ。これほどスペシャルなトラックは、パーティーが再開した時にきちんと送り出される価値がある。レイヴァーたちはこの美しいバンガーを、絶好の状態で体験すべきだ。
  
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- DNGDNGDNG
  Hiperborea
  On The Corner Records
  
  ペルー出身のデュオDengue Dengue Dengueは、2020年のフェスティバルシーズンに向けて新しい名義を計画していた。DNGDNGDNGと略されたこの新名義は当初の目的を未だに実現できていないものの、今年の傑作EPの1枚を生み出した。「Continentes Perdidos」は、その名が示す通り失われた大陸の神秘的なサウンドを表現している。ハイライトの“Hiperborea”で、DNGDNGDNGは自身たちが受け継ぐアフロ・ペルーの伝統を掘り起こし、刷新した。このレコードはポリリズム構造の予測不可能性に根差しており、耳が一つのリズムを追いかけようとすると、いつの間にかそうしたリズムで溢れかえったジャングルに迷い込んでしまう。
  
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- Andrew Ashong & Kaidi Tatham
  Washed In You
  Kitto Records
  
  Andrew Ashongの前作2作は、Theo Parrishとのコラボレーションと、魂のこもったセルフタイトルEPで、それぞれ2012年と2014年にリリースされていたため、今年の10月になるまで私たちはずっと、彼のシルクのように滑らかな声がまたヒットするのを待ちわびていた。彼の2020年のミニアルバム「Sankofa Season」は待ちに待った甲斐のある作品だ。ブロークンビートのヒーローKaidi Tathamがガッツリと参加しているというのだから、さらに喜ばしい。エフォートレスでクールなリードシングル“Washed In You”は、このコラボレーションに期待するもの全てが詰まっている。スキッピーなドラムと放浪するようなアレンジメントに、Tathamのプロデュース力が光る。それだけでも主役になるような瞬間のある彼の豊かなキーボードプレイが、Ashongの歌声と完璧にマッチしていている。「Sankofa Season」は、二人の新しいレーベルプロジェクト、Kitto Recordsの幕開けとなった。すぐにでも、もっと多くのリリースを期待したいところだ。
  
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- INT *era
  584
  Acting Press
  
  INTe*raは、バンクーバーのHashman Deejayと、Acting Pressを主宰する2人のアーティストであるPLO ManとC3Deeeによるプロジェクトだ。彼らの今年唯一のリリースである「Aqueduct」は、コズミックテクノと90年代の西海岸アンビエント（Spacetime Continuumと彼の重要レーベルReflectiveを参照）の最新アップデートの間を漂う6曲を収録しており、同レーベルがカルトフェイバリットたる所以を示している。“584”は、それらのサウンドの間を優雅に彷徨っている。その空気感は深海のようでもあり、深宇宙のようでもあり、ステップするテクノのパルスが無重力感を高め、9分間という尺によって一層没頭しやすくなっている。彼らは他の誰よりも上手く、豊かでトランスポーティブなテクノを作る。本作では、彼らが絶好調にあることが証明された。
- Kush Jones
  Strictly 4 My CDJZ Vol. 8
  Self-released
  
  Kush Jonesは「Strictly 4 My CDJZ」シリーズを40作リリースすることにコミットしている。この多作なプロデューサーのリリースを追っている人にとっては、その目標が十分手の届く範囲のように感じるだろう。EPシリーズ第8弾のオープニングトラックである“Bleep Bloop”は、同シリーズにおける明らかな傑出トラックだ。パンチの効いたベースに、ホバリングする飛行機のように落ちては急上昇するパッド。そしてやんちゃな曲名が示しているように、ほぼ突き刺すようなメロディーが全体に散りばめられている。
  
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- Anz
  Loos In Twos (NRG)
  Hessle Audio
  
  Anzは2020年におけるサクセスストーリーの一つだ。まず、彼女はマンモス級のミックステープ『spring/summer dubs 2020』で50ものオリジナルトラックを披露し、注目を集めた。その後彼女は、自身が作り、そしてプレイする、ハイブリッドなUKダンスミュージックのための重要レーベル、Hessle Audioと契約した。マンチェスターの新たなヒーローとしての彼女のステータスは“Loos In Twos (NRG)”で確固たるものとなった。オースドスクール・レイヴのシンセが突き刺し、ブレイクビーツがレコードから針を払い落とすためにデザインされたようにも聴こえる突進するリズムと重なる。彼女の多くの音楽と同様、エネルギーのほとばしりと待ち望んでいた太陽の光のようなこの曲は、ダンスフロアのない世界を照らすSADランプのような存在だ。
  
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- Terrence Dixon
  Galactic Halo
  Axis Records
  
  エレクトロニックミュージックが素晴らしいのは、新しいトレンドが定期的に登場し、私たちに新鮮な何かを与えてくれるところだ。もう一つ素晴らしいのは、中には決して変わらないアーティストもいるというところ。デトロイトの異才Terrence Dixonは後者に属し、25年間確実に素晴らしいコズミックテクノを絶え間なくリリースし続けている。今年発表されたLPの『Galactic Halo』は、ある謎の惑星での2976年の生活を見据えた作品。その中でも際立っていた“Quasar”は、少しのビープ音をダッキングし、安定したパルスの中にダイブさせて構築した、素晴らしくシンプルなローラーだ。
  
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- Pub
  Summer
  Ampoule Records
  
  “Summer”はこのリストの中では例外だ。なぜならこの曲が最初にリリースされたのは、ダブテクノ黄金期の2000年だったのだから。グラスゴー出身のアーティストPubは、今年9月に本作をシングルとして再発し、B面にはグリッチーなアンビエントのマスターピースを収録した。私たちの多くにとって、本作は彼自身と、彼の多作なレーベルAmpouleの、膨大で、いささか定義の難しいディスコグラフィへのせきを切るリリースとなった。“Summer”の尺は16分超にも及び、ゆったりと彷徨いながら、アンビエントとダブテクノの間の完璧な中間点を突いている。その自由に流れる、恍惚とした雰囲気は、DeepchordやBarker、Jan Jelinekのファンに打ってつけだろう。
  
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- Novelist
  Stay With Me
  Self-released
  
  Novelistは2020年様々な役割をこなした。UKドリルのラッパー、ハウスプロデューサー、そしてジャングルMC。だが最も驚かされながらも説得力があったのは、“Stay With Me”のシルキーな’80sサウンドだろう。キャッチーなコーラスと卓越したサックスソロが響く、このイエス・キリストへのラブレターは、このロンドン拠点のアーティストが持つポップの魅力とソングライティングの才能に注目を集めた。また、この曲にはもっと深いメッセージがある。ロンドンで大規模なBlack Lives Matterデモが開催される前日にBandcampにアップロードされた“Stay With Me”には、逆境に直面した時でも強く、希望を持って生きようという思いが込められている。
  
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- Karenn
  Shoes Off
  Voam
  
  今年一番変なバンガーに贈られる賞があるとしたら、Karennの“Shoes Off”に贈らなければならないだろう。BlawanとPariahはこの数年間で、レーベルVoamのアートワークやトラックタイトルから、このトランシーなナンバーのエクストリームさに至るまで、彼らのジョイントプロジェクトを軽やかにした。彼らの前のレーベルWorks The Long Nightsの厳格さは、今や遠い昔の思い出だ。彼らの新曲がハードじゃないという意味ではないが、二人は自分たちのハードウェア群から、もっと楽しく普通じゃないサウンドを引き出したいと考えているようだ。“Shoes Off”はその証拠物件だ。どういうわけか、遊び心のあるメロディーとザラついたキック、そして引き裂かれるベースが、上手くまとまっている。唸るベースラインで顔にパンチを喰らわせられるまでは、自分がFour TetかBicepを聴いていると感じてもおかしくない瞬間さえある。
  
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- Wata Igarashi
  Eruption
  WIP
  
  Wata Igarashiの新レーベルWIPの最初の二つのリリースで、この日本のテクノマエストロは穏やかなムードに入っていた。しかし第三弾で、彼はダンスフロアに戻ってきた。“Eruption”は、小宇宙の中の2020年を聴いているようなトラックだ。出だしは気持ちよく、その後微かに鳴り始めるインダストリアルな擦り音が、飛行機が建物に突っ込んで崩壊するような、耳をつんざく轟きへと膨れ上がる。そしてホワイトノイズの閃光と雷があっという間に過ぎ去っていき、キックドラムと興奮したベースラインが残される。だがそれだけではなく、軽やかで輝かしい何かがそこにある。それはおそらく、トンネルの先にある光だろう。
  
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- Donato Dozzy
  The Tao
  Samurai Music
  
  Donato Dozzyによるドラム&ベースEPがついに登場した。彼のDJセットにはより多くのD&Bが組み込まれ、Samurai Musicからは既に170BPMのリミックスをリリースし、そして彼のレーベルSpazio DisponibileはMike Parkerによるハーフタイム・マインドメルターの12インチ2枚を発表していた。SamuraiからのDozzyのEPのタイトルトラックである“Tao”は、彼のゆっくりと解放していくスタイルのテクノの要素をふんだんに取り入れ、170（あるいは85）BPMに対する驚異的なテクニックと新鮮なアプローチを見せた。このEP全体が彼のディスコグラフィにおいて、もう1つの刺激的で斜め上をいくステップとなった。
  
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- Azu Tiwaline
  Magnetic Service
  Livity Sound
  
  Azu Tiwalineによる情熱的な“瞑想音楽”は、あなたをディープで広大なリスニング体験へと引き込む。「Magnetic Service」では、彼女のよりダンスにフォーカスしたプロジェクトLoanのリフラクションが通り抜け、ダブとミニマルテクノの幻を生み出した。本名義による彼女の作品の全ては、人間と自然界の連結としての音楽に目を向けている。彼女が暮らす、チュニジア南部のエル・ジェリド地方の環境サウンドスケープにインスパイアされたこのEPは、フィールドレコーディングとアトモスフェスフェリックなシンセも手伝って、自然の力による豊かさを持っている。
  
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- ELLES
  summers_of_love
  Naive
  
  “End Of The Night”は、エレクトロと2ステップにフォーカスしたEPの中でもリラックスした4つ打ちのクロージングトラックであり、それはまるで良いナイトアウトの、疲れ切っているが多幸感のあるフィナーレのようだ。暖かなピアノ、至福のサスティン・ストリングス、そしてELLESによる内気で無表情なヴォーカルを乗せた、理想のマイホームような豪華な1曲。このトラックを真にスペシャルにしているのは、あらゆるちょっとした瞬間だ。鳥の鳴き声のタッチ、ブレイクダウンの後のシンバルのクラッシュ、ヴォーカルのつっかえ始め方などが、背筋をゾクゾクさせる。そうした要素が、甘く切ないクラブアンセムを作り上げるのだ。
  
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- Nico
  Six Rooms EP
  Akita Club
  
  Nicoとして楽曲をリリースし始める以前、メキシコ人アーティストのNicolas Guerreroは、L.I.E.S.やStyles Upon Styles、Blank SlateといったレーベルからWhite VisitationとWV名義で作品を発表していた。2018年、彼はそれらの名義の突進するテクノから離れ、よりカラフルで寛大なサウンドに方向転換した。彼の2020年のミニアルバム「Six Rooms」はさらに踏み込み、Nico本人の言葉を借りれば、「クラブから離れ、空き家やプール跡地に入り込んだ」作品。彼はヴォーカルチョップとシンコペートされたドラムの扱いが上手く（それがBatu主宰のTimedanceとMidnight Shiftの鋭い耳を引きつけた）、「Six Rooms」のハイライト“One Day”ではその両方を優美に配置してみせた。
  
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- TYGAPAW
  Run 2 U
  Naafi
  
  “Run 2 U”は、今年リリースされた多くのトラックの中でも、クラブでかかることを切望して止まない曲の一つだ。Tygapawのデビューアルバム『Get Free』は、穏やかながらも突進するような、瞑想的なスポークンワードとドーパミンが混入した'90sデトロイトに影響を受けたテクノによる自己解放を探究した作品だった。滑り止めが効きつつもエネルギーが爆発するような“Run 2 U”は、同アルバムの中間付近に位置するようなトラック。旅を続ける前にもう一度聴きたくなる、非常に魅惑的な一曲だ。
  
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- Giggs
  Straight Murder (Giggs & David) feat. Dave
  No Bs Music
  
  GiggsとDaveはUKラップにおけるビッグスターの2人だが、それぞれ全く異なる存在だ。Giggsは存在感とやんちゃなパンチラインが全てである一方で、Daveは純然たるリリックの魔術師だ。だが、彼らのスタイルはお互いを引き立たせることが分かった。彼らにとって二度目のコラボレーションとなった“Straight Murder (Giggs & David)”では、容赦なく鋭いDaveと、どういうわけか陽気ながらも凶暴なGiggsという、絶好調の両ラッパーを聴くことができる。その言葉遊びは圧巻だ。2020年最高のビートを生み出したKeyzMusicにも、特別な賛辞を贈りたい。
  
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  2020
  トラック・オブ・ザ・イヤー
  
  India Jordan
  For You
  Local Action
  
  India Jordanは、自身のクイア・アイデンティティとの折り合いをつける過程を記録するために「For You」を書いた。ハッピーハードコア、ドラム&ベース、そしてハウスからヒントを得たこのレコードは、心地よいハウストラック“I’m Waiting (Just 4 U)”から始まり、タイトルトラックは昨年の「DNT STP MY LV」にもあった深夜の陶酔感を彷彿とさせる。ここでの“you”とは、最近ノンバイナリーであることをカミングアウトしたJordan自身を指している。
  
  “For You”からは勝利の感覚が発せられている。Jordanのヴォーカルサンプルのチョッピングとルーピングの才能が顕になっているこのトラックでは、Changeによる“You Are My Melody”の艶かしいフックを取り入れた。ループに飽きることはなく、トラック終盤のクライマックス的なブレイクダウンは満足感があるが、聴き覚えのあるフックが戻ってくると、そもそもそれがなぜ消えたのか疑問に思うほどだ。しかし、このトラックをポップにしているのはヴォーカルだけではない。“For You”は、ファンキーなギターリフとジグザクの’80sシンセ、そして熱狂的なパーカッションがもたらす、病みつきになる陽気なフィーリングに包まれている。本当の愛—今回のケースは自己愛を見つけるとてつもない楽しさを捉えた、そんな曲だ。
  
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2020

トラック・オブ・ザ・イヤー