- ドラムファンク
- John Cunnaneはドラムファンクの達人だ。ドラムンベースのサブジャンルであるドラムファンクは、巧みなブレイクビーツ・チョッピング、そしてジャズのリズムとインプロビゼーションの感覚にフォーカスしている。そこではブレイクコアが激しさを増していくなか、ドラムファンクはその後方に存在し、反復や奇妙なパターンを好み、時には’90年代後期IDMのパーカッシブな面が垣間見れる(Macc & dgoHnのメンバーの1人としてCunnaneが制作したアルバム『Some Shit Saaink』は、Aphex TwinとGrant Wilson-Claridgeが立ち上げたレーベルRephlexのマイナークラシックとなった)。同ジャンルを生み出したとして高く評価されたプロデューサーParadoxのような、より有名なドラムファンクプロデューサーたちと並び、Cunnaneはこのシーンの実験的分野を代表するアーティストのひとりだ。現在ドラムファンクシーンはコルチェスター拠点のLove Love Recordsや、しばしば見落とされがちなアイルランドのレーベルSubtle Audioを中心としており、Cunnaneは最近この2つのレーベルから新作EPを発表している。
dgoHnの音楽はほとんどがドラムで構成されているが、彼はそこから様々なバラエティを絞り出している。彼のアプローチは、彼の仲間たちのそれよりもっとカラフルだ。ある時はフューチャリスティックなブレイクコア調の音楽を作ったかと思えば、またある時は初期ジャングルや、はたまたアシッドジャズを思わせる音楽を作る。このRA podcastにはそうした活発なサウンドの広がりが示されており、辺境の地にある小さなシーンが提示すべき全てのことをハイライトしている。トラックリストには、Kunst(彼とRephlexのレーベルメイトであるJodey Kendrickによるコラボレーション)や、Rognvald(約10年前にBurnkane名義のレコードをPlanet Muから発表したプロデューサー)のようなあまり知られていないプロジェクトや、筋金入りのドラムファンク主義者であるNic TVGとGreenleaf、そしてSubtle Audioのアーティストたちによる楽曲が含まれている。素人をはじめドラムンベース信奉者たちの関心をも引くであろう、1時間の果てしなくクリエイティブなパーカッシブ・ミュージックだ。
トラックリストdgoHn - So Be It, Lumbricina - Love Love Records
Kunst - Hill - Kunst
Badun - Glry Studio (dgoHn Remix) - Schematic, Leek Records
Macc & dgoHn - Mustard Greens - Subtle Audio, Rephlex Records
EDM - CLTRE AVA V2 - Electric Dance Music
Rognvald - R.O.G.N.V.A.L.D - Love Love Records
Scale - Mind Control - Pinecone Moonshine
dgoHn - Ralph - Love Love Records
EDM - 170FE1 - Electric Dance Music
Greenleaf - Eater Of Worlds - Jungletrain Recordings
Relapse - My Hiding Place - Subtle Audio
Nebula - Noir - Subtle Audio
dgoHn - Drainbow - Unreleased
Paradox - The Bolide - Paradox Music
Icarus - Arzach - Recordings of Substance
Nic TVG - Unchanged, Undisturbed - Pinecone Moonshine
Lord Of The D - Street Fighter - Rewind Records